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ATLUS LUCKY 15 (現在 所有)

機体ごとに製作の進行状況や調整方法など記載していますが流用あるいは同様な作業を行われる場合は、自己責任でお願い致します。


  

RC技術2019年3月号に高橋さんの記事で「アトラス ラッキー15」の製作記事があり
15クラスということで自作することにしました
縮小された設計図を元にスキャナーで取り込んで原寸大まで拡大し原寸図を作っています
主翼がテーパー翼で№1リブと№8リブの原寸図があるので、残り№2~№7をスキャナーで
原寸大に合わせて型紙を作製


  

エンヤ15CX TN
アトラスラッキー15に搭載するエンジンです
箱のデザインは40年以上前に買った19BB TVのものとほとんど同じで、昨年買ったSS40BB TNの箱のデザインは、最近のENYA エンジン向けのデザインでした
この15CX TNはULTRA11CX TNのストローク13.0mmそのままで、ボアを14.3mmから15.5mmまで広げて排気量を上げている為、ULTRA11CXのクランクケースサイズのままの軽量なエンジンです
自作のアトラスラッキー15に載せれば、軽量でありながら高出力なパワーを引き出してくれることでしょう


        

胴枠A~I+エンコンサーボマウントとエンジンマウントを原寸図から4mmベニヤに書き写し、糸のこ盤で切り出します
エンジンマウントは4mmベニヤの3枚合わせで、接着したあとにエンヤ15CX TNのマウントに合わせてボルト穴を空け、マウントの強度アップのためエンジン取付ボルト周辺に低粘度瞬間接着剤を流し込み、胴枠Bはノーズギヤを取り付ける位置に補強の為の4mmベニヤを接着し、強度を上げています
胴体側板の製作を行ったあとエンジンマウント+胴枠Bを最初に側板に接着し、胴枠C~胴枠Iまでを側板の定位置に合わせて問題が無いことを確認し、RC air-craft高橋さん考案の「パーフェクト・クランプ」を使って胴枠を固定し接着
胴枠C~胴枠Iが固定できたあとエンジンマウント横の側板外側バルサを水で湿らせてから「パーフェクト・クランプ」で曲げてマウント側面に接着


        

胴体上面にバルサ材を貼るための事前準備として胴枠B-C間と胴枠C-D間の上面カドに10×5バルサを接着し、胴枠F-I間に5×5バルサ棒を接着
位置関係が設計図では読み取れないところもあったため、RC技術に記載されている高橋さんの製作記事の写真を参考にして進めています
胴枠F~I上に2mmバルサを胴体側板の段付部分に接着し、バルサ上面を濡れタオルで水分を与えて胴体上面の曲面に合わせて曲げ、中央部分で左右の合わせ面を接着する


  

胴枠A~D側面の段付部分に2mmバルサを胴枠上面フラット部分の高さより少し出るようにして接着し、フラット部分に合わせて切削し平面になるようにサンディング
胴枠A~E上面フラット部分に3mmバルサを接着しますが、湾曲している部分が浮かないように「パーフェクト・クランプ」とマチ針を使用して固定
胴体上面のバルサは1枚目の接着が出来たあと、2枚目を接着し6mm厚にします
その際1枚目と同様に「パーフェクト・クランプ」とマチ針を使用して固定


  

水平尾翼と垂直尾翼を図面に合わせて作っておく(垂直尾翼の画像ありません)
水平尾翼を胴体に接着してから垂直尾翼を直角且つ真っ直ぐに取り付ける為、レーザーレベルの水平垂直光を使って位置の割り出しを行います
胴体前方上面にレーザー光の通る位置を書いておき垂直尾翼に向けてレーザー光を照射


  

レーザー光を照射した際に胴体前方上面の垂直尾翼左側位置上を通るようにレーザーレベルをセット
あらかじめ水平尾翼と垂直尾翼が直角になるように厚紙で型紙を作り、大まかに垂直位置を出しておき、水平レーザー光を水平尾翼に照射して水平を確認し その状態で垂直尾翼左側にレーザー光が当たり垂直
尾翼側面を通るようにする事で垂直尾翼の位置を決定し瞬間接着剤で固定する
垂直尾翼を固定しているバルサブロックの寸法を大きめに作ってしまったため、図面通りの寸法に合わせるよう切削し形状を整えています


  

型紙をバルサに写し№1~№8まで切り出しますが、スパー材の入る部分も先に切り出して全体をサンディングし、リブの製作を完了
8枚ずつ適当に振り分けて重さを計ると左右で4gの差があったため、各リブの重量を測定し、左右がほぼ同一重量になるよう振り分けています
図面ではスパー材はバルサと記載されていますが、スタントを行う際の強度を確保するためヒノキ材に変更しリブを組んで接着
主翼にメインギアを取り付ける為のベースを堅木で作りますが、φ3ピアノ線の通る部分にミゾを掘るのが意外と大変なので、ベースとなる堅木の上にピアノ線を置きピアノ線を挟む形で両側にハードバルサを置くミゾ形状にし、主翼リブ側の堅木両横にハードバルサを補強材として接着
これは設計者の高橋さんの製作記事に載っていたもので、製作する手間がかなり省けます
メインギアのピアノ線は「ズリン Z526」を引込脚にしキットの付属品を使わなかったので、それを利用しています


  

前縁材と後縁材を接着後、左右主翼を中央で接着しますが、片側の翼端下にパーフェクトクランプ4本を重ねて高さ60mmになるようにし、上半角ゲージとして使用
その状態でセンターに左右結合用カンザシをエポキシで接着し目玉クランプで固定
エルロンサーボ用サーボベッドの製作ですが、 サーボのサイズが小さくサーボの外寸通りにベッドを作るとコードが通らずサーボが入らなくなるため、リトルホーク号で採用したことのあるダブルマウントにしました
高橋さんの記事にも同様なことが書いてありましたので、マウントの形状を参考にさせて頂きました
ベースのマウントを2分割とし、後方側のマウントを2段重ねにすることでサーボの着脱を簡単に出来るようにします


  

主翼翼端の整形は、3mmバルサで半月状の板を作り翼端リブのセンター(前縁材と後縁材の中心を通る線)に仮付けし、2mmバルサの三角補強材を使って接着
主翼にプランク材を張る前に前縁材をリブの形状に合わせて中心から翼端まで斜めに切削する


 

主翼上面前側のプランクを張る
主翼上面後ろ側のプランクを張る


  

主翼前側と胴体前側で固定するノックピンを奥の穴まで差込みエポキシ接着剤で固定する
ノックピンが固定出来たところで主翼下面前側のプランクを張る


  

主翼中央裏側プランクとリブキャップを張る
この時中央裏側プランク材の接着部分を失敗し凹みが出来てしまうという大失態を犯してしまいました
ここはパテを塗って修復するしかないようです
主翼中央表側プランクはサーボの脱着が行えるように開けて貼り、リブキャップを張る


 

胴体と主翼を仮組みしてみて、全体像を確認  機首側からと尾翼側から
どちらもアトラス ラッキー15の特徴がハッキリとわかり、動翼を取り付ければ生地完成間近か!


  

胴体と主翼を組み合わせたところ、胴体側の湾曲と主翼の翼型が合わず、主翼がかなり浮き上がる状態で あったたため、胴体側を少しずつ切削し主翼に合うように整形していく
図面通りの寸法で製作しているものの、キット品と同じようにはならないということですね
エルロンホーン取り付け部は、エルロンホーンを挟む溝を作るように上下に2mmバルサを接着
このようにすることで確実に溝を作る事が可能となります
エルロンホーン取り付け部に後縁材を接着後、ウイングボルトを取り付けるため胴枠にベースを固定


  

主翼側ウイングボルト取り付け位置に補強用ベニヤを接着し強度を確保
エルロンにエルロンホーンが入る穴をテトラのホールガイドを使って2.0mmドリルで開けます
ホールガイドを使う事で直角に穴が開けられるので組み付けも正確になります
主翼とエルロン材にヒンジ溝を開け、エルロン材にヒンジを仮に取り付け


  

タンク室の上下左右にスポンジを張り燃料タンクを胴体に入れて固定
ノーズギヤ用ピアノ線とスロットルリンケージ用ピアノ線がタンク室を通る為、スポンジによる抵抗で動きが渋くならないようにノイズレスパイプをタンク室内でのみ使用しています
エンジンルーム下部と燃料タンク室下部に2mmバルサを張る


 

設計図ではフロート用マウントと記載されているベニヤを取り付け
フロートを装着することはありませんが、主翼取り付け後部の補強となるので、指定通りに接着しています
胴体下部に2mmバルサを張ることで、胴体側の開口部のバルサ張りは終了
水平尾翼の捻じれ防止に、設計図に記載のないトラスを入れて補強します


 

機首部の加工のためバルサブロックと2mmバルサを接着する
スピンナーのカーブに合うように機首部のバルサを切削し、なだらかなカーブにする


 

主翼に被覆材のフィルムを張るため、事前にOK製NEWフィルムボンドを塗布
胴体にも被覆材のフィルムを張るため、OK制NEWフィルムボンドを塗布
この処理のあとにフィルムを張るとはがれにくくなるので、とても重宝します


  

胴体下部にフィルム(レッド)をOK模型製 VIPアイロン type-R で貼ります
NEWフィルムボンドで下地処理してあるため、しっかりとした貼り付けが出来ます
胴体側面と上部にフィルム(レッド)をOK模型製 VIPアイロン type-R で熱を与えながら、アイロンパッドで押さえて密着させます
このアイロンパッド、100均で買ったものですがとても重宝しています
水平尾翼・垂直尾翼・エレベーター・ラダーにフィルム(レッド)を貼りますが、胴体に貼ったフィルムと微妙に色合いが違います
同じメーカーのフィルムではなかったようで、水平尾翼に貼ってから気が付きました


 

主翼上面と下面にフィルム(レッド)をOK模型製 VIPアイロン type-R で熱を与えながら、アイロンパッドで押さえて密着させます
NEWフィルムボンドで下地処理してあるため、しっかりとした貼り付けが出来ます
フィルムの残量が少なくなってきたため、主翼上面は胴体と同じ色のレッドを貼り、主翼下面は尾翼と同じ色のレッドを貼っています
フィルムの境い目を見ると明らかに色の違いが判りますが、上空で飛んでいる限り、その違いに気づく人はいないでしょう


 

スピンナーバックプレートをエンジンのシャフトに通したときガタがあり、計測してみるとスピンナーバックプレート内径が6mmで、クランクシャフトの外径が5mmでした
そこで1mmの差を埋めるように外径6mm、内径5mmのスペーサーを作り、バックプレートにはめ込んでクランクシャフトに差し込んでみるとガタが無くなり、バックプレートのセンターが出ました
エンヤ15CX TNエンジンをエンジンベッドに固定し、プロペラとスピンナーを取り付けますが、プロペラ内径が6.35mmで エンジンのクランクシャフト径が6mmであるため少しガタが出ました
ところが、エンヤ15CX TNエンジンに付属のプロペラナットのシャフト外径が6.35mmであるため、プロペラ内径にピッタリでガタがなくなりました


  

今回搭載するメカ類は下記の製品です
エレベーター、ラダーサーボ・・ CORONA DS-339HV
スロットルサーボ・・・・・・・ CORONA DS-238HV
エルロンサーボ・・・・・・・・ Blue Arrow D26012MG
受信機・・・・・・・・・・・・ JR RG1131B (リモートアンテナ付)
エレベーターとラダーサーボ用サーボベッドは胴枠から後ろに設置しますが、ベッド片側中央にサーボハーネスが通る分のスペースを設けてサーボを入れやすくし、左右に移動させてスクリュウで固定
スロットルコントロールサーボ用サーボベッドはサーボの寸法分を開けた状態で胴枠よりも前側に設置し、後ろ側から差し込んでスクリュウで固定
エレベーターとラダーリンケージはヒノキ材にロッドアジャスターを使う方法で、スロットルリンケージとノーズギヤコントロールはピアノ線です
受信機用バッテリーは2セルLiFeを、燃料タンクの後方に固定
受信機とリモートアンテナをそれぞれスポンジで包み、エレベーター&ラダーサーボの後方に配置し、アンテナ線2本を直角にしてテープで固定
その際にエルロンサーボに接続する延長コードを主翼側に出しておきます
主翼にエルロンサーボを搭載し胴体に組み付けたところ、この配置で重心位置がピッタリ合いました


 

垂直尾翼と胴体上面に追加でフィルムを貼って作業終了
主翼と胴体を組み付けてほぼ完成


  

オリジナル設計&製作された高橋さんの機体のカラーリングに近づけてみました
胴体の機首部分と水平尾翼&垂直尾翼部分がオリジナルと違います
主翼に 「 LUCKY-15 」のステッカーをアクセントとして貼付したあと、主翼と胴体の間にシリコンコーキングを施工し排気オイルの侵入を防ぎます


 

主翼右側に 「 ATLAS LUCKY-15 」 のステッカーを貼って完成
重量を測定してみると
主翼   425g
胴体   853g
合計  1278g
目標が1200g以内だったので少しオーバーしたようです
軽量バルサを選んで組み付けたものの多くの補強を行ったことと、3mmベニヤが入手困難で4mmベニヤを代替品として使ったことが原因でしょう
でもエンヤ15CX TNの強いパワーを信じれば、豪快に飛んでくれると思いますが、まずはエンジンの慣らし運転を行わなければなりません


完成したアトラス ラッキー15に搭載したエンヤ15CX TNエンジンの慣らし運転を飛行場にておこないました

慣らし運転の動画はこちら
久しぶりのエンヤエンジンですが、OSとは異質の音に懐かしさを感じました




     

5月3日(日)
エンジンの慣らしを行った3月以来のYFC飛行場で初飛行を行いました
ニードル調整を行ったあと離陸開始位置まで持っていき徐々にスロットルを開けてタキシング
上空飛行を行いながら着陸の為の進入アプローチを何度か繰り返し機体の様子を伺います
低速性能が良いので進入から着陸を試みたものの1回目で降ろせず3度目で着地しましたが、主翼右側のメインギヤが折れて引きずりながらのタキシングとなりました
どうやらメインギヤ固定用のベニヤ板が壊れた様子なので修理が必要となり、2回目の飛行は不可能となりました
スタント性能まで試す事が出来ませんでしたが、安定性は抜群であったので、修理後の飛行に期待しています


     

5月4日
初飛行で右メインギヤを破損させてしまったアトラス ラッキー15の修理を行いました
メインギヤベース横の破損部分にアクセスするため主翼下側プランクを開きます
取付け部を確認するとメインギヤベースから下側にあるシャフト差し込み部分のハードバルサ剤が破損し、シャフトを支えられなくなっています
RC技術の記事通りにハードバルサにて製作しましたが、着陸の仕方によっては負担が大きいようで、ベニヤ板で新たに作り直すことにしました
シャフトを通し先端部分となる下側の両側にベニヤの補強材を接着します
従来のハードバルサ部分にもベニヤの補強材を接着し、信頼性を上げています
開口したプランク材をタイトボンド(木工ボンド)で接着したあと開口部より一回り大きなフィルムを貼り直し、メインギヤを取り付けて完了。
よほどハードランディングしない限り破損することもないと思いますが、ハードバルサのままの左側がちょっと心配になりました


    

8月9日
猛暑日の本日アトラス ラッキー15を飛ばしましたが、ロールの後半で機影を見失い墜落させてしまいました。
草むらに落ちた時の衝撃で主翼左側のメインギヤが後方に折れたので修理。
後方に折れた左メインギヤを取り外しメインギヤベース横の破損部分にアクセスするため主翼下側プランクを開きます。
メインギヤベースから下側にあるシャフト差し込み部分のハードバルサ材が破損し、シャフトを支えられなくなっていたため破損部材を取り除き、3mmベニヤでハードバルサと同形状の前後部材を作ってメインギヤを差し込んでから接着し、抜け止め用3mmベニヤを外側から接着します。
修理後に一旦切り出したプランク材を戻して接着します。
開口部より一回り大きなフィルムを貼り直し、メインギヤを取り付けて完了。
5月4日の初飛行で右側のメインギヤを修理しており、いずれ左側も同様な不具合になることは判っていましたが、それが今日でした。
右側の修理経験があったため左側の修理時間は右の半分程度でした。
墜落して全損した事を考えれば、左メインギヤの修理は修理のうちに入らないかもしれないですね。





管理人

     ブラーボ91でJR大会出場

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